取り組み事例

硬殻マイクロカプセル化蓄熱材がもたらす超低炭素社会

2018/11/29/Thu

   
 
鈴木 洋(大学院工学研究科・教授)
 

未利用熱利用のサーマルギャップソリューション

現在、我が国の民生(住宅や商業地区)におけるエネルギー消費は年々増加している。特に民生におけるエネルギー消費の50%以上は冷房・暖房・給湯などの熱エネルギーであり、年間2.0EJ(エクサジュール:10 18 J)。一方で工業製品生産や発電で大量の熱が発生しており、そのうち150℃以下の熱は低質であり、再利用できないので、廃棄されている(未利用熱)。その熱量は総計年間2.5EJにも達している。この未利用熱を活用して、民生の熱エネルギーに転換できれば、大幅なエネルギー削減が期待できる。しかしながら、熱エネルギーの需要と供給に関しては、時間的ギャップ・温度的ギャップおよび空間的なギャップが存在する(サーマルギャップ)。

このギャップを解決する手段が潜熱蓄熱・化学蓄熱・潜熱輸送の技術である。本学ではこの3つの技術の革新をもたらす硬殻マイクロカプセル化蓄熱材を発明した。20μm程度のシリカカプセルに蓄熱材を内包することで、体積あたりの表面積を拡大し、従来の蓄熱技術において問題であった、蓄熱材の凝集・過冷却・伝熱・反応速度の問題を一挙に解決した。この技術によってサーマルギャップを解決し、超低炭素社会を実現する。

シリカ硬殻マイクロカプセル化蓄熱材

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スマートサーマルグリッドによる未利用熱の民生への展開

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硬殻マイクロカプセルがもたらす超低炭素社会

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