取組事例

迫り来る極大地震動に対抗するための建築構造技術の取り組み

  • 住み続けられるまちづくりを

多賀 謙蔵(大学院工学研究科・教授)

鋼構造における合理的な変形能力増大手法の開発

都市に大きな被害をもたらした兵庫県南部地震の発生から20余年、日本列島は大地震が集中的に訪れる地震活動期にあり、切迫度が高まる南海トラフの巨大海溝型地震やその前後に多発する内陸直下地震によって、日本の現代都市が未だ経験したことのない大きな被害が起こることも懸念されている。本研究では、現行の耐震規定を上回るレベルの極大地震動に対して人命の保護のみならず地震後も速やかに機能維持できる高度な安心・安全を確保するための建築構造技術を提案する。

具体的には、建物の上部構造を高強度鋼材のフランジと普通鋼材のウェブからなる異種鋼材H形断面柱ならびに普通鋼材の梁からなる梁降伏型架構とし,柱脚を,普通鋼材H形断面に軸力負担鋼材を付加した断面とすることで,鉄骨製作コストの上昇を抑制しながら大振幅の地震動に対して合理的に損傷低減を図る。

超高強度鋼材の活用による損傷低減構造の概念
実験による提案架構の性能確認
実験による柱脚構法の性能確認